aluremu27さん
動物看護士です。
てんかんと一言で言っても、可能性のある疾病は一つではありません。
てんかんとは普段は普通に生活しているのに、脳の中で突然嵐が起きて、本人の意思とは関係なく痙攣が起きたり、震えたり、変な動作を繰返したり、急に意識を失ってバッタリ倒れたりというような発作を繰り返し起す病気を言います。
犬では100頭に1頭、猫では100頭に1頭以下で見られます。
頭の中で起きる嵐とは、普段は頭の中でごくわずかな電気が規則正しいリズムを持って流れているのに、この電気がリズムを崩し、突然スパークしてしまうことです。
つまり頭の中でカミナリが走ったようになるわけです。
てんかんではこの嵐が繰り返し起きるのですが、毎日起きるコもいれば、数日おき、数週間おき、、数� ��月おき、1年に1度ということもあります。
ラブラドルレトリーバー犬の皮膚疾患
今の獣医学では発作を起す可能性のある、あらゆる他の病気を除外して、初めててんかんと診断されます。
●中毒・・・鉛、殺虫剤、農薬
●代謝性疾患・・・低血糖、低カルシウム血症、尿毒症、肝臓病、食物アレルギー
●循環器異常・・・心臓疾患からくる低酸素症
●血液の病気・・・赤血球増多症、体液の電解質異常
などで、これらを除外するには身体検査、血液検査、尿検査、胸部レントゲン検査、心電図などがあります。
除外された場合には、次に首から上、つまり頭に病変があると考えます。
頭に病変があるとしても、すぐにはてんかんとは考えません。
頭蓋内の問題としては、てんかん以外にも腫瘍、脳炎など� �感染症、髄膜炎、先天性疾患、水頭症など、さまざまな病気があります。
schipperky咳
可能ならば神経学的検査を行った後、画像診断(CT/MRI)や脳波検査を受けることで、より詳しく突き止めていくことが出来るかもしれないのですが、一般の動物病院ではこのような高度の検査機械がないので、備えている大きな別の病院か、大学病院などで検査することになります。
てんかんと限定する前に、色々と他の原因も考えていかないといけません。
脳の問題の中にも、てんかんを含めていろいろな疾患があります。
てんかんの中にも痙攣発作を起こすものの他に、金縛りのように動けなくなるものから、目に見えない霊に反応しているように見えるものや、虫を追っているように見えるものまであります。
他にも脊髄・骨格に関して起こるケースもないわ� �ではないので、脊髄では椎間板疾患や脊髄での出血や腫瘍、骨格に関してでは、股関節の形成不全や膝蓋骨の脱臼や関節症(炎)も疑わなければならないかもしれません。
ショックの小さな子犬
まれな疾患を含めて説明をしましたが、念のために挙げただけですので過度にご心配はなさらないように。
痙攣は中枢神経系の障害で発症します。
痙攣あるいはそれに類似した症状が見られる際は、全身のチェックを行ない、神経系以外に障害が見られない場合、神経系の検査を行う必要が出る場合もあるでしょう。
全てのてんかん発作を起こす症例の診断は、血液検査によって全身性の感染症および代謝性疾患、ホルモン疾患を除外した後、頭蓋内のCT/MRIで確認してから確定診断となります。
てんかんは早いうちに薬で発作の発現を少しでも起させないようにしないと、キドリング現象といって、繰返しているうちにひどくなる傾向にあります。
� ��作そのもので亡くなるということは稀ですが、発作回数は抑えてあげなければいけません。
発作の回数によっては、一度、大学病院の神経科の先生に診てもらうという選択肢もあるとは思います。
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